なぜ衣装の描写はずれるのか

衣装のプロンプトを書くとき、多くの人は全体的な印象を1文で書きます:「レトロ風のドレスを着ている」。モデルが受け取る情報量は実はとても少ない——レトロとはどの年代のどの生地か、長さはどれくらいか、襟元はどうなっているのか、模様はあるのか——すべてが推測です。一度推測を間違えれば、引き直しは10回になります。

衣装を4つのレイヤーに分解して書けば、生成の当たり率ははっきり上がります。この分解方法は衣装ライブラリのタグ体系とそのまま一致します。

レイヤー1:カラー

カラーはモデルが最初に拾う情報で、しかもいちばんあいまいに書きやすい部分です。「ベージュ」はモデルによってはクリーム、オーツ麦色、淡い駝色になり得ます。より確実なのは具体的な色相を指すことです。

  • ivory white は white より正確
  • burgundy は red より正確
  • forest green は green より正確

主色と副色があるなら、主色を先に。モデルは先頭に近い語ほど重く扱います。

レイヤー2:アイテムとシルエット

ここは何の衣いかを、シルエット付きで具体的に書きます。「トップ」だと曖昧すぎ、「off-shoulder ruffled knit top」なら明確です——オフショルダー、フリル、ニット、トップという4つの情報が一度に伝わります。

よくある組み合わせにはこの構造をそのまま使えます:ネックライン + 袖 + 素材 + アイテム。例:

off-shoulder neckline, long puff sleeves, ribbed knit, cropped top

レイヤー3:素材と模様

素材が光の挙動を決めます。皮革には硬いハイライト、雪紡は光を通し、太いニットには目立った編み目の影が出ます。同じシルエットでも、素材を入れ替えると光の当たり方が丸ごと変わります。

模様は密度とスケールを書きます。small floral print と large abstract floral では結果が大きく異なります。単色なら solid color, no pattern と明示的に書いてください。モデルは勝手に要素を追加したがるものです。

レイヤー4:靴下と小物

もっとも忘れられやすいレイヤーですが、全身画では画面下1/3を占めます。ショートソックスにスニーカー、ロングブーツ、メリー・ジェイン。この3つの選択で、装い全体の印象がまったく変わります。

小物の役割は視覚的なアンカーの提供です。ストロー帽、レザートート、細いベルト。数は1〜2個までに抑えてください。多いと互いに主張が衝突します。

完成例

ivory white off-shoulder ruffled knit top, pink corduroy mini skirt, beige long coat draped over shoulders, white knee-high socks, white sneakers, straw hat with ribbon, small woven handbag

この記述は足元から頭までレイヤーごとに埋まっているため、モデルに推測させる余地がほとんどありません。「正確」と「だいたい」の差はここにあります。

空想で組む代わりにタグで絞り込む

装いを即座に考えつかないとき、最短の手順は無理に考え込むことではなく、衣装ライブラリで絞り込むことです。ライブラリの 1407 件の装いは季節で分類され、各セットはカラー・アイテム・素材・丈など 86 のタグに分解されています。

具体的な手順:

  • まず季節やスタイルで大方向を定める(例:春の装い)。
  • 次にカラータグで主色を固定する(例:アイボリー)。
  • 最後にアイテムタグで細部を足す(例:フリル、ニット、スカート)。

絞り込んだセットは、それ自体が書き込まれたプロンプトです。コピーして数語を書き換えるだけで使えます。

ポーズ・ポートレートとの組み合わせ

衣装の描写は「何を着るか」を解決しますが、1枚の絵には「どう立つのか」と「どんな顔か」も要ります。この3つの軸を分けて書き、分けて参照ほうが、1文に混在させるより圧倒的に有効です。

3つのライブラリは同じ絞り込み論理を共有しています。1つを使いこなせれば、残り2つもそのまま使えます。